根っこの治療後いつまでも痛みが続くケース
40代男性 主訴 噛むと痛みがある
噛むと痛い、抜くしかないといわれた。」という患者さん。
コレ、歯医者をかえる理由ではかなり多いです。
抜く理由はさまざまで、患者さんからすれば「抜く」ということに変わりない。
ここでみんな、腕の良さそうな歯医者を探し出すわけです。
インターネット、友人の紹介、広告、チラシetc….
歯医者さん的には
「もうちょっと早く来てくれれば、お金も時間も節約できるのになぁ」
と思いますが、
歯医者さんは後回しに、、というのは人の情です。
任された以上なるたけやってみようと思うわけです。
今回の患者さんは検査の結果 「慢性根尖性歯周炎」
そして「治療した歯の再発ケースになります」
根っこの治療は失敗した場合、
激痛が続いたり、噛むと痛かったり、膿がでたり
いろんな症状があるんですが
どれぐらいの確率で治ると思いますか?
調べた人がいるんですね。
①神経を取って初めて治療する歯・・・90%以上
②神経が死んでいるが、初めて治療する歯・・・80~90%
③再治療で根の先に膿がたまっていない場合・・・70%
④再治療で根の先に膿みがたまっている場合・・・60%
⑤再治療で根管の形態が前医により破壊されている
場合・・・40~50%
(※あくまで参考値)
そして一番多い患者さんはこの⑤になります。(トホホ、、
40~50%の確率って高いんでしょうか?低いんでしょうか?
(医学的には最低でも80%ないとという先生もいます)
ただしこれは治療技術や、その歯の細かい状態によってかわります。
レントゲンを撮影した状態です。
根っこの先によく見ると黒い影が。。。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を使用してどこが原因か探っていきます。
このようなケースは肉眼ではよく分からないことが多く
ヤスリを入れて病気のある場所に当たればラッキー
といったような治療になることがあります。(肉眼の場合)
そのため、何回も治療に通う必要が出てきます。
顕微鏡を使うとピンポイントでその場所を探すことができますが、、、
このケースは顕微鏡でも難しいケースでした。
死角に人為的に開けられた穴(パーフォレーション)があったり
根の形が丸でなく横広(扁平)だったりと、
その都度エキスカ(長いスプーンみたいなの)で探っていき、
※私はSUNDENATLのNEW O マイクロエキスカを使用しています。
その場所の感染歯質除去と消毒を繰り返します。
このケースの場合 近心根に問題があり
エキスカで触ると ポロポロと汚染された歯質が出てきました。
地道にコツコツ削っていき。その都度消毒を行います。
治療3回目で痛みや違和感がないとの確認が取れましたので
個人的には逆立ちしないと見えない場所では
「審美」より「機能」を優先します。
そしてこれは治療から2年後の写真になります。
治療後1年問題がなければ、高い確率で大丈夫です。
患者さん本人もよくかめてとても満足しています。
やはりこの仕事のやりがいは治療した歯が長持ちして
患者さんのQOLが上昇したことを実感するときでしょうか。
でもやっぱりもう少し早く来てねと思うのでした(笑)
※治療には必ず個人差があります。
患者さん自身のケースについては自己判断せずに
医療機関にご相談ください
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