院内研修
こんにちは有楽歯科の廣瀬です。
今日は衛生士実習生と一緒にタイポドント(歯の模型)で
実習を行いました。
教材はpattison instituteの動画を使用しています。
これはアメリカで最も著名な衛生士の一人、Anna Matsuishi Pattisonが設立、監修している
歯科関係者教育用のHPです。
日本だと歯医者は虫歯を削ったり、冠を被せたりするのが仕事で、
歯科衛生士は歯医者さんの衛生業務(歯のクリーニング、歯ブラシ指導)の代行者というイメージが強いと思われますが、
アメリカでは違います。
ほとんどの州で歯科衛生士による局所麻酔が認められており、
衛生士学校を卒業するまでの学習量は膨大で、あまりにもプライベートがなさすぎて
授業中に泣き出す生徒もいるそうです、、、
そのような過酷なカリキュラムを乗り越えてきた衛生士さんの実力は相当なもの。
器具の持ち方から、歯石の探知、除去まですべて理論に裏打ちされており無駄がありません。
実はプロービング(歯周ポケットの計測)一つとっても術者によってかなり差がでます。
経験の浅い術者に歯周ポケットを計らせて、その後ベテランの術者が計測をすると
浅く計ったポケットが深く計れてしまうというのは珍しくありません。
これがプロービングの時に使うプローブです。
歯と歯茎の間にこの器具を入れて深さを測ります。
日本の基準では歯周ポケットの深さが4mmあると歯周病であるということになっていますが
これは歯ブラシで磨けるポケットの深さが大体3mm程度であるということに由来します。
(原則的に4mmのポケットがあれば自分で管理するのが難しくなる)
つまり、もし4mmあるポケットを2mmと計ってしまえば、それば歯周病の見逃しにつながってしまいます。
来院される患者さんで「歯茎から出血するけれでも、先生には歯周病ではないので、とりあえず良く磨けとしか言われなかったが、大丈夫なのか。」
という方がよくいらっしゃいます。
確かに、歯茎からの出血はよく歯磨きをすれば収まるケースもありますが、
そのような場所にプローブを入れるとズブズブっとポケットに入っていき、、
実は歯周病で中に歯石がごっそり、、、というケースも珍しくありません。
それほどにこの検査は習熟と経験がものをいいます。
そのため正しい方法を学び、日々実践することでより確度が高い、正確な治療を行う事が出来るよう努めています。