オキシドールの洗口効果と黒毛舌
現在、世界中でcovid19が流行しています。 口そんな中、歯科業界では口腔衛生の強化が感染予防を強化する(完全予防ではない)のでは?という声があります。 口の中をキレイにするのはまずはブラッシングをきちんとするのが第一ですが、補助的に洗口剤(オーラルリンス)を使用することが推奨されることもあります。 今日はその中で、欧米では割とポピュラーな過酸化水素水(オキシドール)でのうがいについて書きたいと思います。 欧米の論文では3%のオキシドールが一般的みたいですが、日本では3%を10倍に希釈、つまり0.3%にしろと添付文章には書いてあります。理由はわかりませんが、おそらく安全性の問題かと思われます。(目に入ると失明の恐れアリ) 洗口適応の記載があるオキシドール https://item.rakuten.co.jp/mprice-shop/medi120418y019/ しかしながら世界的には1913年以来歯科で使用されてきた安全な薬であるという認識だと思います。 オキシドールは3%の過酸化水素水(H 2 O 2)の名前であり。 論文などでは過酸化水素水と呼ぶのが一般的です。 もし、洗口に使用するのであれば洗口に対応したオキシドールを希釈して使用するとよいでしょう。 自分で購入する場合は薬局などで薬剤師さんに相談すると良いでしょう 濃度と添加物をよく見て購入する必要があります。 意外な効果、ホワイトニング これは、書くか迷ったんですが一般的に過酸化水素は弱酸で、 酸化力をもつので歯の漂白効果があります。(非常にゆっくり) 酸化は染色分子を分離させる効果があるといわれています。 過酸化水素ですすぐことで美白することができます。ある研究では、1.5%-2%の濃度のH 2 O 2を含むうがい薬を12週間使用すると、2週間の10%カルバミドペルオキシドゲル(ググるとでてくる)と比較して、同程度の美白が得られることが示されました※1 まあ12週間は84日ですから、かなり長いとも言えますが ホワイトニングゲルは2週間、コスパ等を考えるとこれでもいいかもと思えてしまいます。 ※ちなみに濃度の高い過酸化水素は(30%)は「劇薬」 です、(具体的には粘膜が溶けて死にます)不安な人は必ず専門家に相談しましょう。 濃度が低ければ(0.3~3%)安全な薬です。 また、漂白効果を過剰に得ようと口の中にずっとふくんでいると 歯肉が赤く腫れたり、粘膜表面がポロポロと剥離することがあります。 (使用をやめればなおります) そのため、マウスピース使用タイプの漂白を行うときには歯科医師の監視が必須となります。 また高濃度過酸化水素水でのホワイトニングは歯髄の失活や知覚過敏などを引き起こす可能性があります。 過酸化水素、歯肉炎、歯周炎への効果 アメリカ食品医薬品局は「一時的な」口腔清掃剤としての効果を過酸化水素水に認めています。 口の中のグラム陰性桿菌を破壊する効果が「一定」みとめらているということです。 また1.5%過酸化水素のうがい薬を使用した研究では、うがい薬グループの矯正患者はプラーク群よりもプラークおよび歯肉炎の部位が有意に少なく、軟部組織への悪影響もないということでした。 細菌バイオフィルム突破能力に関しては色々と論文があるのですが最初に述べたようにあくまで「補助的」な効果であり、きちんと歯ブラシと併用することが重要です。 過酸化水素と黒毛舌 黒毛舌ってごぞんじでしょうか? 舌に黒いこけのようなものが出来ることをいいます。 一見すると、やばい病気のように思えますね。 しかしこれは無害です、舌ブラシをすることで解消することがわかっています。 なぜこんな話をするかというと、過酸化水素のうがいはこの黒毛舌を引き起こすことがあるのです。(まれに) 他にも過ホウ酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、を含むうがい薬の乱用は、黒毛舌を引き起こすことが稀にあると言われています。 結論的には 3%(またはそれ以下)の過酸化水素を使用すると、大きな悪影響がなく安全に使用できるといえるかもしれません。 ※1 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4534617/
続きを読む →